張る力

太極拳の套路を気持ちよく行うこと。
これは非常に大切です。

まず形を覚え、
気持ちよく行えることを目指していただきたいです。

ただ、気持ちよく行えるようになることが、
正しい形であるかというとそうでもありません。

太極拳・内家拳ではリラックスがとても大切ですが、
脱力してふにゃふにゃ・グニャグニャになるのではないんですね。

柔らかい中に強い芯が必要です。
ここが気功や健康太極拳とは異なるところなのだと思っています。
私はそれを張る力(掤勁)と教わりました。

力まず、リラックスするが、ふにゃふにゃではない。
これが難しいんです。

基本の沈肩墜肘・立身中正・含胸抜背・虚霊頂勁・収臀・提肛など、やはりこれが大切です。
常に意識する。
そしてリラックスして、全身が膨らむ、各関節が広がるようなイメージを持ちます。

 

張る力を身につけるには套路と平行して推手を行うのが良いと考えています。

推手で張る力がないと、
力は一方向を向いてしまい、相手とぶつかり力比べになってしまったり、
相手に利用されやすくなります。
またふにゃふにゃでは簡単に相手にコントロールされてしまいます。

張る力を機能させることで、これらを防ぐことが出来るようになります。

套路で身につけた身体の使い方を、推手で試す。
推手で気づいた身体の使い方を、套路に反映し錬り込む。
このくり返しです。



推手練習は時間がなく、教室ではこれまでほとんど実施していませんが、
この3月から開設される錬成クラスでは毎回行う予定です。

気持ちいい太極拳の一歩先に興味のある方はご参加ください。

もちろん武術としてのレベルがあがればあがるだけ、
健康の側面でも効果が発揮されると考えておりますので、健康目的の方も是非チャレンジください。