姿勢と動作とこころの円

11月は円がテーマです。

太極拳はあらゆるところに円が登場してきます。
大きく分けて、姿勢の円、動作の円、心の円としたいと思います。

姿勢の円は身体の気血の流れを整え、また武術として使う為の身体を作ります。
武術として使うには、丹田を中心に全身を丸く外に張り出すようにしますが、まずは力みを無くすために、ただ鬆むことからはじめましょう。そして、長年かけて育て上げた力みやすい身体に鬆む感覚を思い出させます。

動作の円ですが、武術としてはまず自分の身を守ることが大切です。攻撃は最大の防御ともいいますが、ここではまず防御をしっかり身につけましょう。
直線的な攻撃を手の円圏でまぁるく受けます。
相手の力とぶつからないように、相手の力に乗るイメージで行います。
ぶつからないように受けるには自分の方に向かってくる相手の攻撃の方向を意識してそれにちょっと方向性を与えてやることで、防御の中で相手を崩します。
腕・肩の力ではなく、腰・股関節の力を使います。

そして心の円では、せっかく套路や練習で柔らかく動けるようになったのに、いざとなった時に緊張して動けなくならないように、心をまぁるく保つようにします。


次回もひきつづき、円をテーマと致します。



追伸:心と言うと胸をイメージしてしまうかもしれませんが、胸は空虚に。腹は実、胸は虚。