掤勁

今月のテーマは四正。
掤捋擠按です。

これまでさらっと説明してきましたが、真正面から捉えると深くて重いテーマなのです。なので1月までこのテーマは続くかも知れません。


太極拳の最も重要な勁と言われるにもかかわらず、指導者によって説明がかなり違うところがポイントですね。当然ここでは私の理解する四正について記載しています。

掤勁は膨張。上方向。
全身が均一に膨らむイメージです。

足が地に着いているため、全身が膨らむと上方向の方向性が出てきます。

吸気で張り出し、その張りで手をアンテナの様に使ったり、上向きの方向に相手をズラしたり、相手の位置を奪ったりします。

練習時は、基本姿勢で各関節間を広げて伸ばす意識を大切にします。

練成クラスでは推手から掤勁で浮かせて後ろに崩す練習と、そこから掌で打つ玉女穿梭を行いました。
掤勁で崩れて空いた脇腹に掌打を打つとそのまんま楊式の玉女穿梭になりましたね。実際には胸元に伸びてきた相手の腕の上腕に掤勁を使うことが想定されます。こういうシンプルな用法でないと、護身としては使い辛いと考えます。